
~この記事を読んでほしい方~
フランスワーホリに行くことを検討している方
パティシエとしてフランスで働きたい方
今回は、パティシエとしてフランスワーホリに行きたい方に向けて書いていこうと思います。
これまでもワーホリの記事を投稿してきましたが、あくまでワーホリ一般としてお話をしてきました。
ワーホリから帰国したので、1年間パティシエとしたフランスワーホリに行くことについて、結局のところどうなのか、というところをお話してみようと思います。(去年の7月には帰っているので、だいぶ遅くなってしまいましたが、、、笑)
人によって気になるポイントなども違うと思いますので、パティシエとしてフランスワーホリに行こうと思っている方がいらっしゃれば遠慮なくコメントくださればと思います。
ワーホリでの仕事変遷
まずは1年間どんな風に過ごしたのか、他の記事でもちょこちょこお話していますが、パティシエの仕事を具体的にお話しながら、さらっていきたいと思います。
- 6月末 渡仏
- 7月~8月 ブーランジェリー・パティスリーにてパティシエ
- 9月~11月 日本食料理店にてレストランパティシエ
- 12月~4月 夏と同じお店でパティシエ
- 5月~6月 貯めたお金で旅行!
という、ざっくりこんな感じの1年を過ごしました。
あまりパティシエとしてワーホリに行った知り合いが多くないので、一般論はわかりませんが、1年という短い期間なので、同じお店で働き続ける方が多いのかなと思います。
特にフランスにも拠点がある日本のパティスリーで働いていて、交換留学的に渡仏する方(その他、何かしらのコネクションがあって渡仏する方)は、ワーホリやそこからの就労ビザに向けて同じお店で働くことが多いと思います。
しかしながら、私はそういうものはなく、後述するように気合で仕事を見つけました笑
そして、その仕事は夏季と冬季限定でした。
そのため、空いている期間の秋に別の仕事を探しました。
というわけがあって、仕事が変わっています。
どちらが正解ということはないと思いますが、私が仕事を転々とするメリットと思ったことは、
「いろんな経験ができる」
ということです。
仕事を変わるということは、当然職場が変わることはもちろんですが、取り囲む人間関係も変わり、仕事内容も変わり、さらには、住む場所まで変わるかもしれません。
異国で働く、という経験を重視している、私のような変化を好む性格の方であれば、とても楽しいものだと思います!
一方で、デメリットとしては、
「パティシエとして1年間がっつり同じ店で極めることはできない」
「単純にしんどい」
ということがあるかと思います。
どうしても働きたい店がある、1年間がっつり働かないと作りたいお菓子のポジションに行けない、など長期間働く必要性がある場合には、職場を転々とすることはデメリットになりうるかと思います。また、単純に心理的にも身体的にもしんどいです。日本で引っ越しや転職するのもしんどいのに、いわんやフランスでそれをやるしんどさったらないです。こういう変化が嫌いな方にはお勧めできないかなと思います。
パティスリーでの仕事
パティスリーの方では、いわゆるパティシエの仕事をしていました。
15種類ほどのお菓子を、夏は一人で、冬は私含め二人でクリスマスやバレンタインデーをこなしました。
ただ、作るものは効率化されており、
・タルト 6種類
・シュー 3種類(パリブレスト・エクレール2種類)
・マカロン 2種類
と同じ生地で複数種類のお菓子を作るようになっていたため、効率的に仕事ができるようになっていました。
私は渡仏する前に一店舗でしか働いておりませんが、そこでは割と高級なパティスリーだったこともあってか、効率化というのは無視された働き方でした。
フランスと日本の違いなのかどうかはわからないですが、こういうところは如実に違いとして感じられました。(もちろんフランスにも高級パティスリーはあるので、単にランクの違いだと思いますが)
シンプルなお菓子が好きな私にとっては非常にいい環境でした。
また、夏は特にイベントはなかったですが、冬はイベント目白押しでした。
日本でもフランスでも、パティシエは冬が忙しいですね。
クリスマスの準備を12月の頭から行い、やっと終わったと思ったら、ガレットデロワ(これはブーランジェと協力して)、バレンタインなど。
ただ、上述のように私は一人または二人でお菓子を作っており、フランス人の仲間と楽しく働く、といった環境ではなかったです。二人で働いていた時のもう一人も50歳ぐらいのパワハラ気質のシェフパティシエでした。。。笑
しかも、ときどき指示が聞き取れずイライラされることもあったので、シーズンの終盤にはほぼ冷戦状態でしたね。。。
一番痛かったのが、忙しい時期があり、「明日は2時(深夜)に来い」という指示を受けていたにもかかわらず、聞き取れておらずいつも通り4時に着くと、ぶちギレされました笑
今だから「笑」とか言ってられますが、その当時は怖くて数日間は毎日仕事終わりに「明日は何時?」というのをイライラされるのを承知で確認していました。
やっぱり、「仕事」で、私以外全員フランス人の職場なので、言葉ができない、というのは論外なんだなーと思いました。
もし、フランス語がまったくできない状態でワーホリに来られる場合、率直に日本人がいるところで働いた方がいいと言えます。これは本気で。
ブーランジェリーも併設されており、幸い、ブーランジェとは仲良くすることができ、一緒にスキーをしたりという関係性を築くことができました。
ここでの生活は、住み込みで働く、というものでした。
というのも、職場は山の上にあり、夏と冬のバカンスを山の中で過ごすお客さんを相手に、パンやお菓子を提供するお店だったのです。当然、仕事は毎朝早く(時期によて違いますが平均4時)から始まるので、ふもとから登ってくるわけにもいかず、お店の近くの宿泊施設をオーナーが買い上げて、そこに住む、という形でした。
与えられた部屋は2畳程度の個室とキッチン・トイレ・風呂、というものでした。しかも、フランス人とルームシェアなので、プライベートな空間はその個室だけでした。
変化が好きと言ったことと若干矛盾するように思われるかもしれませんが、私は異なる環境に身を置くのは好きですが、異なる人間関係が苦手、すなわちコミュ障なので、この点は結構つらかったです。
幸いルームメイトは夏も冬も、フレンドリーな人ばかりだったので、なんとか乗り切れましたが、もう一度同じ生活をしたいかと聞かれると、返事をためらってしまいますね。。。笑
仕事は週六であったので、ほとんど休む暇なく働いていましたが、山の中に住むという経験はめったにできるものではないので、仕事終わりや休日はよく外にでかけて過ごしていました。
特に、冬は雪がどっさり積もるので、毎日がスキー日和でした!
リフトのシーズン券を買って、毎日疲れた体に鞭を打ってスキー場に出かけるのが楽しくて仕方なかったです。
他にやることもないので、仕事・スキー・爆睡、を繰り返していました。
文化的な生活から離れて原始的な生きる喜びに触れたような気がしました。
この後の別の仕事で都会での生活もしますが、私は山の中で静かに過ごしている方が性に合っているように思いましたねー
日本食料理店にてレストランパティシエ
夏のバカンスが終わると、私は山を下りて、南仏の日本食料理店でレストランパティシエとして3か月働きました。
こちらは山の生活とはうってかわって、都心での生活でした。
また、仕事内容もガラッと変わりました。
まずは仕事のお話から始めていきます。
仕事は、すでに書いた通り、レストランパティシエです。
ただ、調理する人がシェフを含めて3人しかいないような厨房だったので、前菜も兼ねていました。
また、よくあるワーホリにきた日本人を雇ってくれているレストランだったので、同僚もサービスの一人を除いて日本人でした。
仕事内容的には、難しいお菓子を作るわけでもないので、パティシエとしてのやりがいはそれほどなかったものの、レストランで働くという経験ができたことは非常に面白かったなーと思います。
というのも、パティスリーで働くのとは、働き方がまったく違うからです。
朝は比較的ゆっくりめで、そこからランチタイムの仕込みを始めて、みんなで賄いを食べます。
ランチタイムが始まると、ひたすら前菜とデザートの仕上げを行って、提供していきます。
ランチタイムが終わると、ディナータイムの仕込みをして、いったん休憩になります。
その後ディナータイムの少し前にまた出勤して、ディナータイムの前菜とデザートの仕上げ・提供を行い、1日が終わります。
山とは違い、週休2日でしたが、朝は遅いものの、夜も遅いので、間に休憩があるとはいえ、ほぼ1日中働いているような感じでした。
人によるとは思いますが、私は苦手な働き方だったので、3か月続けても慣れなかったですね。
あとは、パティスリーだとお菓子の売れ行きが良くない時期は、作りだめする冷凍庫がいっぱいになってしまうので、仕事が少なく早く帰れたりするのですが、レストランの場合、ランチタイムとディナータイムは開けておかないといけないので、繁忙期・閑散期のメリハリが少ない、というのもあります。もちろん、繁忙期は仕込みの量も多くなり大変は大変なのですが、結局席数等のキャパシティーの問題で上限は決まっています。パティスリーはテイクアウトがメインなので、極端に言えば、お店が開いている時間絶えずお客さんがくると、いくらでもお菓子がはけていくことになります。
このようにレストランは基本的に性に合わなかった私ですが、皿盛りのデザートの楽しさも感じることができたので、カフェでお客さんにお菓子を提供するくらいはいずれやってみたいなーと思いました。
テイクアウトほど、お菓子の耐久性を気にしなくていいし、また高さや幅も出すことができるし、デザインの幅も広がるので、考案できる種類が広がることになります。
そこはパティスリーのお菓子にない、大きな魅力だと思いました。あとは、テイクアウトだとお客さんがどんな料理と合わせたり、ドリンクと合わせるかわからないのですが、レストランでは全体の調和を考えてデザートが提供できるというのもおもしろいところですね。(グランメゾン東京しかり)
もし自分が料理もできたら、そんなこともしてみたかったなーと思ったりもします。
さて、生活ですが、山ではできないことをやろう!ということで、レストラン巡りをしていました。
日本人のシェフにおすすめのお店を聞いて、休日にそこを訪れるということをしていました。一食が1万円を超えるとかもざらでしたが、まあ二度とない機会だからということと、フランスで稼いだ給料で余裕でやりくりできていたので、気にせず使っていました。
また、このころになると、フランス語もちょこっとですが、慣れてきていて、いわゆる観光客向けのレストランではなくフランス人向けのレストランに行っても、メニューを読んだりコミュニケーションをとったりできるようになっていたので、そういう意味でもフランスの生活になじめている感じがして楽しかったです。
あとは、先述のように週休2日で連休なので、近くの都市に足を延ばして観光したりしました。時には一泊二日でパリに行ったり。こんなに気軽にあこがれの都市に行けるなんて!と感動しましたねー
その後は、再び山に戻った、という感じです。
そのほかに思ったこと
最後に、文章にするまでもないですが、思ったことをバラバラと書いていこうと思います。
- 日本ではなかなか手に入らないor高い果物をふんだんにつかったお菓子が作れる(アプリコットとか)
- バターも小麦粉もおいしすぎる。タルト生地だけ食べても満足できる。
- 日本でもフランスでも、昔の職人気質の人は怖い
- 別にフランスだからって、パティシエの仕事はきつい
さいごに
だらだらと思い出しながら書いてみました。
この記事はちょこちょこ更新していく予定です。
もしフランスにパティシエとしてワーホリに行く方の参考になっていれば幸いです。
また、ちょっとでも参考になったと思ってくださる方がいれば、こちらのリンクからWise の登録をしてもらえると嬉しいです!
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また、他の記事ではワーホリ一般として役立ちそうな記事をいろいろあげているので、ぜひ漁っていってください。
ほなね~
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